干し大根 Dried radish
大根づくり
大根は9月~10月にかけて播種を行い、11月下旬~翌年1月にかけて収穫されます。
干し大根の大根は青果用大根(青首大根)とは違い、漬物沢庵用の細く長い品種の『白首大根』を使います。
収穫された生大根は、洗浄し、大根やぐらにかけていきます。12月になると写真のような風景が田野・清武地域に多く見られます。
宮崎は日照時間、雨の少なさ、冬の最適気温と栽培条件が揃っており、何より欠かせない寒風「霧島おろし」がふくことで大根乾燥にも非常に適しています。
大根を干す
約2週間かけて天日干しを行うことで徐々に水分が抜け「干し大根」となっていきます。
大根を干している間、雨に濡れてしまうとシミができてしまいます。それを防ぐために、雨が降るとやぐら全体にシートをかけます。
また、気温が下がり過ぎて低温障害となってしまうことを防ぐため、やぐらの中で何台ものストーブを焚きます。
こうして生産者は昼夜を問わず、大根やぐらを見守り、品質管理を行います。
地元ではその様子を「子守りをする」と呼ぶほどです。
干し大根完成
干しあがった「干し大根」はやぐらから下ろされた後、規格(サイズ・品質)ごとに選別されJAに出荷されます。
JAの干し大根加工は昔ながらの製法で、一本一本丁寧に並べながら漬け込んでいきます。
塩のふり方や隙間の無い漬け方は、長年漬物に携わってきた方々の熟練した技があるからこそ。
熟成発酵期間を経て、沢庵やつぼ漬けなど様々な用途に使用され、消費者の方々のもとへお届けしています。